研究者や開発者必見!! 微生物の魅力に触れ、微生物の世界を深く知る情報が満載。ぜひご覧ください!
見えないけど、実は身のまわりにいて、すごい生き物である微生物の話を紹介します。きっと、明日誰かに話したくなる情報です。
~Aspergillus属、Penicillium属菌の多様なコロニー形態~ 一般的にカビと称される糸状菌は、培養条件によって多様なコロニーを形成します。 培地、温度、菌体密度などの違いが、色、形、質感に影響を与えるため、同じ菌株でも見た目が異なるコロニーが現れることがあります。 今回は、よくお問い合わせを頂くAspergillus属、Penicillium属の菌株のコロニーの違いについて、いくつかの例をご紹介いたします。 【例1】有色のコロニーの中に白いコロニーが出現・
■カビとキノコ、あなたはどっち派? カビマニア(NBRCにはよくいる)でなければ、多くの方はキノコの方に良いイメージを持っているのではないでしょうか。カビはお風呂場やエアコンに生えたり、ミカンやお餅などの食品を腐らせたりする厄介者というイメージがある一方で、キノコは重要な食材であるだけでなく、その愛らしい形から某有名ゲームのキャラクターやアイテムのモチーフとして使用され、生活を彩る存在として人気があります。 ■カビとキノコ、分類学的には同じ生き物? このように一般的なイメー
近年、マイコテクノロジー(Mycotechnology)という言葉が注目されています。どこかで聞かれたことはありますでしょうか。 マイコテクノロジーは、"myco-"(菌類)と"technology"(技術)を組み合わせた用語で、菌類の特性や能力を活用して、さまざまな社会課題の解決を実現する分野のことです。 菌類は、古くから食品の発酵や医薬品の原料、繊維の染料、土壌改良に利用されてきました。近年では、糸状菌(カビ、キノコなど)の菌糸を活用した代替肉(マイコプロテイン)
NITEバイオテクノロジーセンターの藤田です。 製品開発の現場では、培養が難しいウイルスなどについて代わりとなるウイルス(代替ウイルス)が使われることがあります。 今回紹介する「バクテリオファージ」もその一つ。インフルエンザなどの代替ウイルスでもあり、また最近では新型コロナウイルス感染拡大に伴うウイルス対応関連の製品開発に使用されています。このバクテリオファージについて、ちょっと詳しく紹介していきましょう。 細菌を食べるウイルス?バクテリオファージとはウイルスの一種。
NITEバイオテクノロジーセンターの浜田です。 今回は、皆様も名前だけは知っているかもしれない、ニキビの原因菌として有名な「アクネ菌」を紹介します。 アクネ菌はただの悪者じゃないこれは、「アクネ菌」を電子顕微鏡で撮影した写真です。 「アクネ菌」と言うと、ニキビの原因となる“悪者”として有名ですよね。 ニキビができやすい、ニキビで悩んでいた…… という方には、確かにそうでしょう。 でも、少しアクネ菌を弁護させてください。 アクネ菌はヒトに普通にいる「常在菌」の一種。 つま
NITEバイオテクノロジーセンターの日高です。 身近な微生物「酢酸菌」。「知ってるよ」という方も多いでしょう。 でも、意外な一面も持っているのですよ。 今回は、酢酸菌について、その働きからちょっと研究者っぽい話までご紹介します。 酢を作る酢酸菌はいいヤツ?酢酸菌を簡単に説明すると、アセトバクテリアセア科に属しエタノールから酢酸を生成(酢酸発酵)する微生物です。 日々の料理や保存食などに使う食酢の主成分は酢酸ですから、酢酸菌は食酢を作るための主役ですね。 酢酸菌の顕微鏡