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ばい菌や乳酸菌だけじゃない、知って欲しい微生物の世界!

はじめまして^^ NITE広報企画室の石山です。

「これから、みなさんにNITEを知っていただくために頑張るぞ-!!」ってやる気満々なものの、理系中心、技術系のNITEで飛び交う話題は、ド文系の私にとって人生で初めて聞くワードが多く、

「コレハ、ニホンゴデスカ?」

とよくフリーズしています。
フリーズさせないために、勉強の毎日ですが、よくよく知っていくと、
我々NITEが扱っていることは、みなさんの日々の生活に欠かせないものばかりなんです。

微生物のすごさを伝えたい


その中の1つに
微生物のこと(バイオテクノロジー分野)があります。

「なんだ、このすごさは!!」

と私が勝手に感動した1つでもあります。
私が当初持っていた微生物のイメージは、麹菌、腸内細菌など 体内に取り込むと健康に良いのかな~くらいでした。

(左) 麹菌(Aspergillus oryzae) (右) 腸内細菌(Bifidobacterium longum subsp.)

が、しかし!

そんなレベルの話ではなかったんです!!

ネットニュースや本、TVなどを見て個人的にですが、
最近特にビックリした微生物を2つ!ざっくり概要だけご紹介します!


ひび割れが出来ると目覚める?!


1つ目は、
コンクリートのひび割れを自分で直しちゃう微生物です。

微生物+微生物のえさ入りのコンクリート(写真提供 會澤高圧コンクリート株式会社)

そんなこと出来るの?
って思いましたよね。私も初めは思いました。

コンクリートに
"ひび割れを直す微生物"と"微生物のご飯(ポリ乳酸)"を混ぜれば、
それが出来ちゃうんです!

このコンクリートに出来たひび割れの隙間に、
雨水や酸素が入ると、眠っていた微生物が動きだし、
ひび割れを埋めていきます。

ひび割れが埋まっていき、
隙間から雨水や酸素が入らなくなると
この微生物はまた眠っていきます。

そして、
またひび割れが発生すると、
微生物が起き出して、、、、

と同じサイクルが起きるんです。

寝て起きて活動して、
活動が終わったらまた寝ちゃうのが
生きてる感が出てて、私的には本当にびっくりだし、

この微生物によって、
メンテナンス費用の削減や人手不足の解消等が期待出来そうな感じで
すごすぎる!

さらに知りたい方はこちらへ▼
自己治癒コンクリートへのバイオ技術の活用 | CMC (concrete-mc.jp)

スピーディー&立派に野菜が育っちゃう?!

もう1つは、植物の生育を助ける菌根菌(微生物)です。

菌根菌をまいて育ったネギ(写真提供 株式会社 松本微生物研究所)

菌根菌を畑などにまくと、3週間程度で植物の根に共生します。
共生した菌根菌は、土壌にある養分(栄養)を吸収して植物(野菜)に与えます。一方で、菌根菌は植物が光合成によって生成した物質(栄養)を植物からもらうことで生育しています。

菌根菌が植物に共生することによって、
植物は土壌中にある水分や栄養を吸収しやすくなり、
その結果、植物(野菜)の育成スピードが早なり、かつ立派に育つんです。
つまり、菌根菌を使えば、少ない肥料で作物を栽培することができます。

すごくないですか? 菌根菌のちから!!

作物の生長が良くなる以外にも、化学肥料の削減にも繋がり、環境にも優しいときた。

微生物のとんでもない力!


これらは微生物のすごさのほんの一部分すぎるくらい一部分で、他にも私たちの暮らしをゆたかにしてくれている微生物はたくさんあります。
そして、まだまだポテンシャルを持っているであろう微生物もさらにたくさんあるんです。

ここまでで、なんとなく微生物のすごさが伝わったと思いますが、『そもそも微生物って何ぞや』という声が聞こえてきそうですので、ここで簡単に微生物のご説明を。


そもそも微生物ってなに?

微生物の定義は『 肉眼で見ることが出来ない小さな生物 』です。
そもそも微生物って何なの?と聞かれたらすばり、これが答えです。

目には見えないくらい小さい生物を総じて、”微生物”と呼んでいるんです。

細菌、菌類(カビ、酵母、キノコ)、ウイルス※ 
などが微生物に含まれます。
※ウイルスは微生物に含めないとする研究者もいる。

指の先に1,000匹?!


手の平の微生物イメージ

そして微生物は、どこにでもいて、果てしない数が存在しています。例えば、私たちの肌1㎠には1,000匹以上、川や海の水1ml中には少なくても10万匹、私たちの腸の中には約100兆匹がいると言われています。

世の中のどこを見ても、ひたすら微生物がいる状態です笑

微生物と聞くと、バイ菌や食中毒菌など、
マイナスのイメージを持つ人がいますが、決してそれだけではありません。

自然界では、地球環境を美しく保つために必要不可欠ですし、
日常生活では、飲食物をおいしくしてくれていたり、病気を引き起こす細菌を倒したりもしてくれていたりと、微生物は、私たちの生活に密接しています。

研究者にとってロマンのかたまり?!

まだまだ解明がされていないのが微生物。
これだけ微生物に囲まれていて、研究も進んでいますが、
それでも、全体の数%しか発見・研究出来ていないと言われています。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

さらに微生物は、私たちの生活に密着しているだけではなく、
微生物である原核生物は地球上のあらゆる生物の祖先と言われているんです。

「原核生物」の説明をざっくりすると、DNAがむき出しになっている生物のことを言います。むき出しから一転どんどん結合などしていって、
私たちの細胞へとなっていったと言われています。なんだか不思議。。。

研究がもっと進めば、さらに快適な生活や健康で長生きなども出来るかもしれません。それだけでなく、生物の起源、地球の起源も解明されることだってありえます。

何気にロマンが詰まっている微生物
研究者の気持ちがほんの少し分かってしまった私でした笑

今後は、バイオテクノロジー分野で活躍しているバイオテクノロジーセンターやその他の微生物についてもご紹介させていただきます!ぜひお楽しみに^^

バイオテクノジーセンターの紹介動画があるので、ご覧いただけたら嬉しいです。

~ショートバージョン(15秒)~


~フルバージョン~

#微生物 #SDGs #バイオ #バイオテクノロジー




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